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ナラティブ自考力「抽象化」イメージする力

「抽象化の壁」という言葉をご存じでしょうか

「9歳の壁」ともいわれていますが、小学3,4年生が、算数や国語で「具体」を扱う問題から「抽象概念」を扱うようになってから急に勉強が理解しにくくなる現象です。算数では分数、小数、概数、グラフ、面積、図形、角の大きさ、国語では随筆、論説文、理科では電気、力、熱など目に見えない現象などです。

例えばグラフや表を見て「何が言えるか」を読み取ることが苦手だと、新しい「大学入学共通テスト」には太刀打ちできません。備えは小学低学年から始めることができます。

「りんご、もも、みかん」、これらが「具体」で、「つまりこれらは『果物』である」、が「抽象化」です。甘くて、木になっていて、次の年も収穫できるものという共通の要素でくくることができれば、知らない果物でも「果物」に分類できるようになります。木になっていないので「イチゴ」は果物ではないと判断できるようにもなります。(イチゴについての見解は各省庁によって分かれるようですが)

抽象的な概念の王様は「時間」でしょう。この概念が弱いと将来のことや1年先のことを想像することができませんし、一年先の自分を想像して今これをやらなければならないと逆算することもできません。特に男児が6年生の秋になってもおしりに火が付かず、年末になって俄然焦りだすのは「時間」の概念の乏しさからくることが多いです。

抽象概念は言語化することで鍛えられていきます。「自考ノート」は抽象概念を鍛えるのに最も適した方法です。並行して問題文を読んで条件整理、イメージ図、線分図、表、グラフなどに変換する「描ける力=イメージする力」も鍛えていきます。

「抽象化」ができるようになれば初見の問題に強くなります。自分の中に蓄積された「抽象化」の要素に照らし合わせて、その問題に含まれる要素を分類しどの方法で解くかを判断できるからです。これが「ひらめき」です。「ひらめき」は天から降りてくるものではなく、脳の中でシナプス同士が新しく連携したことによるドーパミンの発生で感じる快感です。いつまでたっても「初めて見る問題」から抜け出られないお子さまは、「自考ノート」で抽象化のトレーニングをぜひなさってください。

→ナラティブ自考力「ストーリー化」語れる力

→ナラティブ自考力「メタ認知力」